2020年05月02日

タカハシEM−2赤道儀の修理

タカハシの赤道儀「EM-2」を修理してみました。
 
em2-1.jpg
 
症状は、「電源を入れても動作しない、LEDも点灯しない」と言う事でした。
 
em2-2.jpg
 
電源を入れてみると、確かにLEDも点灯しません。
その上、電流も全く流れません。
 
このEM-2は97年製造で、この時代のタカハシ赤道儀の電源はセンター・マイナスです!!
間違ってセンタープラスのアダプターを接続すると、瞬時に壊れます。
 
内部の基板を見てみると、逆接防止や、過電圧防止等の保護回路は有りませんでした。もちろんヒューズも有りません。
この時代は、電池での駆動が一般的でしたので、このような簡易な回路になっていたのかもしれません。
電源と各ICが直結されていました。
 
em2-4.jpg
 
em2-5.jpg
 
em2-3.jpg
 
em2-6.jpg
 
分解してみると、まずスイッチが壊れていました。
スイッチをパスして接続しても、動きませんでした。
 
ステッピングモーターの各抵抗値を測定すると、約70Ωなのでステッピングモーターは大丈夫そうです。
 
やはり、電源を逆接をしたのでしょう。
 
この時代のデバイスは殆どディスコンで入手は困難です。
たまたま代替になりそうな部品が有ったので、早速購入して修理してみました。
 
em2-7.jpg
 

基板は両面のスルーホールなので、まずICの足を全てニッパーで切断して、その後に残った足を、1本1本外していきます。
 

em2-8.jpg
 
基板を綺麗にして、ICを付け替えます。
 

em2-10.jpg
 
em2-11.jpg
 
 
取り敢えずモーターの代わりに100オームの抵抗負荷で出力波形をオシロで見てみました。
一応、大丈夫そうでした。
 
em2-uot.jpg
 
せっかく分解したので、電源をセンタープラスに改造して、更に保護ダイオードとレギュレーターを基板の裏に追加しました。
 
em2-12.jpg
 
再度基板を赤道儀に組み込み、モーターの回転を計測しました。
問題無く動作しているようです。
これで、修理は完了としました。
 
em2-13.jpg
 
ネット等で検索すると、この回路構成はミザールやケンコーのモータードライブでも使用されているようです。
全く同じ構成の回路のように見えるので、誰かが設計した物を各社で使っていたのでしょうか。
基板上には、回転数(分周比)が選べるようになっていました。
モーターのギヤ比が変わっても、汎用性を持たせたのでしょう。EM-2は1/500のギア付きモーター(ユニポーラ)です。
ちなみに水晶は三田電波製と思われます。
負荷容量は27PFでした、ここにトリマーを付ければ、ステッピングモーターの回転数の微調整が可能になると思います。
 
修理は自己責任で行ってくださいね。
 
posted by 7L1WQG at 23:59| 天文

2020年04月04日

IC-1275の修理

IC-1275の修理

今回はIC-1275の修理をして欲しいとの事。
どうも私のHPを見ての連絡(お知り合い)
 
現象は、他の1275に比べて感度が低い、プリアンプを接続したときの空Sが少ないし、感度が少し悪いと感じるとの事。
FETが壊れているかも知れないので、修理してほしい、
何れも、中古で購入した物と言われていた。
 
検査してみると、感度や周波数を見ても、特に問題無し。

他の1275が改造されているのでは?と思うが、と回答したが
どうしても感度を上げてほしいとの事で、
バランスが崩れるが、SSB帯1294.3MHz付近を
最大感度に調整することにした。

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右端のトリマー付きケースがBPF
右側の2個が受信用、左側2個が送信用
 
RX段の初段のGaAs-FETの後に、BPF2段が入っている、
この部分を、フラット調整から、ピーク調整にすると数dBは
感度アップできるので、1294.3MHzにピーク調整。
その後、IFアンプ部も最大感度に調整。
これで、かなり感度アップ出来た。

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本当はAFアンプuPC2002のカップリングコンデンサーも
値が小さすぎるので、交換したいのだが、今回は他人のリグなのでやめておいた。
ネジが潰れていたので、新品に交換して終了。

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自分のIC-1275も壊れているので、修理しないと思いながら
ほったらかし。
今度修理しようか・・・
posted by 7L1WQG at 00:00| Comment(0) | 修理

2020年03月31日

5.6GHz帯パワーアンプの試作

5.6GHz帯パワーアンプの試作

新しく、5.6GHz帯のパワーアンプの実験をしました。
デバイスはEMM5074VU(住友デバイス)です。
基板は以前に試作した、24GHz帯用を使いました。
テフロン基板 0.4mm
デバイスの形状が同じなので、そのまま使えました。

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結果は
周波数:5760MHz
電圧:DC8V
電流:約1.7A
入力:8dBm
出力:33dBm以上

ドレイン電圧:DC6V
ゲートバイアス:約-180mV
ドレイン電流:1.3A(set)

以上の結果でした。
デバイスは現行品なので、入手が出来れば、5.6GHz帯のパワーアンプに問題なく使用できそうです。

EMM5074VU
https://www.sedi.co.jp/pdf/EMM5074VU_ED2-0.pdf
posted by 7L1WQG at 13:02| パワーアンプ

2020年02月06日

マキ電機製のトランスバーターの修理についての雑感


今まで50台以上のトランスバーターの修理を行ってきましたが、その多くの原因と修理について記載します。
(今年は、今日まで12台修理中)
修理可能なのは、5.6GHz〜47GHzまで。

故障の原因 (多い順)

1.ケミコンの液漏れによる電源不良
 電源が壊れると最悪全てのFETが壊れることもある。

2.電源ICの放熱不良等による、電源不良
 電源が壊れると最悪全てのFETが壊れることもある。

3.FETの過電圧(元々の仕様)によるFETの破損
 FETに過電圧をかけて、無理にパワーを出しているので、
 経年変化で壊れる。連鎖的にFETが全て破損

4.同軸リレーのコイルに保護ダイオードが無い
 同軸リレーにダイオードが付いていないし、回路上に保護
 がない為に、駆動トラジスタが破損しショート、
 その為に電源部も一緒に破損、連鎖してFETも破損

5.トリマー類の経年変化による不良
 チップトリマーの接触不良、バイアス不良でFET破損
 FETの過電圧が有るのでバイアス不良で壊れる
 保護回路等は無い。

6.内部発振による、キャリコンの誤動作
 FETの調整不良や経年変化によるもの

7.LOの破損
 経年変化によるもの、修理は不可能
 LOはキャビティ構造で、内部基板がケースにハンダ付け
 されているので、外すことが出来ない。
 外すにはキャビティ全体のハンダを溶かす必要が有るし
 基板が無いので(MMIC基板)交換できない。

8.同軸リレーの劣化
 G4Y152P等のリレーの接触不良、入手困難

全体的にFETの破損による故障がが多いが、MGF1302に過電圧でパワーを出している製品は、MGF1302の入手が非常に困難なために、修理が出来ない。
LO部にも多くのMGF1302が使用されているので、これも修理は困難

水晶の経年変化によるFズレは修理できない。

スプリアスの原因がLOにある場合は、修理調整は出来ない
(元々の仕様なので)

PLL仕様の製品はスプラッターやノイズが多い
(元々の仕様なので)

1.2GHz帯、2.4GHz帯のトランスバーターの修理は不可能
(高周波回路の全てがキャビティ構造なので)

その他
パワーアンプや、プリアンプの故障も
電源の故障によるFETの破損や、逆にFETの破損で電源部の破損が発生している。
ケミコンの劣化による破損も多い

マキ電機製のトランスバーターは、同じ製品でも、製作時期によって回路構成や、部品が全く違うので、他の方の修理例が参考になるとは限らない。
注意が必要です。

もし、自分で修理される方は、
ケミコンは全て交換、トリマー類も検査して交換すると良い
2SA1020は壊れることが多い。
同軸リレーの保護ダイオード(コイル側)は追加すること
78N05の空中配線は出来れば、78M05Fに交換すると良い。

宜しければ、参考にしてください。

修理について
https://www.cosmowave.net/?mode=f9

posted by 7L1WQG at 13:19| Comment(0) | アマチュア無線

2020年01月11日

・マイクロ波フリーマーケットのご案内

・マイクロ波フリーマーケットのご案内

次回は2020年1月26日(日曜)10時からです。
(今回は新年会の為に10時からです)

会場は神奈川県川崎市多摩区西生田1-15-2 平山プラザビル駐車場
小田急線読売ランド前駅 徒歩5分 
(株式会社コスモウェーブの前の駐車場です)

10時より開始12時ごろ終了
技術相談、測定会は新年会の為に行いません。

コンビニ駐車場は使用できません

車の方は、すぐ近くにコインパーキングが有りますので、こちらをご利用ください。

荒天の場合は屋外フリーマーケットは中止しますが、その時は打ち合わせ
技術相談会、測定、アイボールを行いますので、雨天でも是非お越しください。

ご不明な点がありましたら、お問い合わせください。
posted by 7L1WQG at 17:42| Comment(0) | アマチュア無線

2019年11月13日

1200MHz帯プリアンプの製作

1200MHz帯プリアンプの製作をしました。

最近、1200MHz帯のプリアンプの問い合わせが多く、新たにプリアンプ基板を設計しました。

簡単な調整で、性能が出るように考えています。
形状はオーソドックスな物です。

測定した結果
GAIN:26dB
NF:0.6

こんな感じでした。
普通に使うなら、これで十分かと思います。

NF計のデータは、最良の状態の時のデータです。
使用したデバイスはNE3210S01です。

LNA-BPF1200-5.jpg

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posted by 7L1WQG at 12:25| Comment(0) | プリアンプ・LNA

2019年11月03日

オリオン座の再処理


再度、オリオン座の画像処理してみました。
かなり強調処理したので、画像が荒れてしまいました。

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posted by 7L1WQG at 14:43| Comment(0) | 天文

2019年10月16日

プロコ PL-12120の修理

1200MHz帯リニアアンプ
プロコ PL-12120の修理

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今回はプロコのリニア「PL-12120」を修理しました。
症状は、送受信共に不安定
原因は入力側の同軸リレー「G4Y-152P」の接触不良でした。
依頼者側で新品を、部品調達メーカーで購入して頂き、交換しました。
(新品なのですが、かなり汚れていました)

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基板の取り付けが、複雑で、配線も入り組んでおり、基板をやっと外して、リレーを3個交換しました。

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その後、プリアンプ、パワーアンプを再調整しました。
パワーメーターの表示も違っていたので、これも修正しました。
出力側の同軸リレーは大丈夫そうなので、今回は交換しませんでした。

5W入力で、最大でも90W程度の出力でした。
飽和出力です。
(デバイスはM57762を6個使用しています)
これで、依頼者に了承を得て修理完了としました。

まだまだ、基板の回路等を修正したい所が多数ありましたが、
ノーマルのままとしました。

posted by 7L1WQG at 00:00| Comment(4) | パワーアンプ

2019年10月12日

数十年ぶりに天体写真撮影に遠征

10月5日に数十年ぶりに天体写真撮影に遠征しました。
10月5日の晩は天候が良かったので、帰宅後に簡易な機材を持って
富士山の麓まで行き、写真を撮ってきました。

googleマップで下見していましたが、初めて行った場所なので
雰囲気が解りませんでしたが、約3時間ばかり写真撮影をしました。

11時過ぎに家を出て、現地に到着したのは深夜12時頃で、
すでに撮影をしている方がいらっしゃいました。

到着後に三脚と、ポータブル赤道儀を組み立てて、写真撮影を始めました。
何せ数十年ぶりの天体写真の追尾撮影で、設定に戸惑いました。
初めての場所で、初めて使う機材なので、けっこう四苦八苦しました。

12時半頃には、雲も無くなり、星空が良く見えていました。
最近のデジカメはかなり良く写ることに、ちょっと驚きました。

撮影には色々と失敗が有りましたが、何とか天体写真を撮ることが出来ました。



ハート星雲 IC1805
2019年10月05日
撮影地: 山梨県南都留郡
EOS6D
サムヤン135mm F2 (F2.8)  ISO6400 30secX18
SI8で修正後トリミング

20191005-5-7l1wqg.jpg


M35付近の星雲

M35_20191005-7l1wqg-2.jpg


オリオン座の中心部

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posted by 7L1WQG at 00:00| Comment(0) | 天文

2019年09月28日

430MHz帯のプリアンプ基板

以前に製作した430MHz帯のプリアンプ基板の在庫が無くなったので、新規に基板を製作してみました。

基板の材質は、FR-4で厚みは1mmです。
今回はスルーホールを多数開けてた両面基板にしました。
レジスト色を青にしてみました。

LNA-BPF430-201909-1.jpg

結果的にはゲインが約2dB良くなり、約19dBになりました。
周波数特性も良好です。
LNA-BPF430-201909-3.jpg

NFは0.6dB程度でした。
(NFは、ケースに入れないと、環境ノイズの影響が大きく、簡易的にアルミホイルを何重も巻いて測定しました。そのためにNF値は少し荒れています)

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posted by 7L1WQG at 17:45| Comment(0) | プリアンプ・LNA