2015年09月08日
初心者の為のマイクロ波通信 入門編-3
1200MHz帯より上の周波数2400MHz帯のお話です。
アマチュア無線では1200MHz帯の上は、2400MHz帯となります。
以前はマイクロ波通信と言えば、2400MHz帯から始める方が多かったようです。
しかし、現在は2400MHz帯で無線LAN等が多く使われるようになり、使いにくい
バンドとなってしまいました。
マイクロ波=SHF帯と言われますが、実は2400MHz帯はUHF帯です。
しかし、2400MHz帯になると、電波の性質的にはSHF帯に近くなります。
また、2400MHz帯までは八木アンテナが使用できるので、扱いやすいバンドでも
有り、UHF帯、SHF帯の両方の特性が有るバンドとも言えます。
1エリアではコンテストになると、2400MHz帯でも多くの局がQRVしてます。
また、思ったより遠くまで通信できるのも2400MHz帯の特性です。
2400MHz帯まではメーカー製の無線機が発売されていた事もあって、比較的に気軽にできるバンドです。(TM-2400、IC-970等)
また自作するにも、現在ではデバイスの入手性もよく、高価な測定器が無くても、製作出来るバンドでも有ります。
2400MHzまではSWR計も販売されているので、アマチュア的には何かと楽です。
いわゆる業務用の測定器でも3GHz以下のものであれば、それ程高価ではなく、入手しやすいので、自作派にもお勧めのバンドでは有ります。
しかし、2400MHz帯は都市部での無線LAN等の混信は多く、その点では覚悟が必要です。
山とかで移動運用するときは混信はほとんど感じないので、移動運用向きとも言えます。
この周波数帯では、アンテナがパラボラか八木アンテナか悩むバンドでも有ります。
パラボラアンテナで有れば、直径90cm以上がお勧めです。
八木アンテナでは30エレメント以上がお勧めです。
(もちろんこれ以下のサイズのアンテナでも十分楽しめます)
最近では無線LAN用のアンテナが非常に安価に販売されていますので、これらを流用するのも良いでしょう。
同軸ケーブルは「SFA」タイプがお勧めで、固定では10D-SFA、移動運用では5D-SFAで十分です。
コネクターは一般的にはN型が使われています。
もし初めて2400MHz帯で交信したいと思うのでしたら、メーカー製の無線機を中古で入手することをお薦めします。
但し、元々の販売数が少ない無線機なので、中古で見つけるのは困難です。
中古市場ではTM-2400(ケンウッド)が7〜8万円程度で取引されています。
IC−970(2400MHzオプション付き)は非常に少なく、中古でも20万円近くで売買されているようです。
中古のトランスバーターは初心者には少し難しいかと思います。
(周波数安定度、スプリアス、パワー等々が調整できる環境と技術力が必要です。)
近いうちに初心者向きのトランスバーターを設計してみます。
posted by 7L1WQG at 21:55| Comment(0)
| アマチュア無線
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