2015年09月21日
1200MHz帯トランスバーターの製作-2
ここの所実験している1200MHz帯のトランスバーターですが、IF430MHz帯の場合
下記の問題が発生しました。
一般的に、ミキサーにLo,IFを入力すると出てくるRF波形は
Lo:860MHz IF:435MHzとした場合
・Lo+IF=12950MHz
・Lo-IF=425MHz
この2波は強く出てきます。
それ以外に
・Lo=860MHz
・2×Lo=1720MHz
これはいわゆるローカル漏れです。
この辺までは不要な周波数が離れているので、除去することは安易です。
しかし、
・2×Lo-IF=1285MHz
この不要な周波数は1200MHz帯の帯域内なので、除去は殆ど不可能です。
これ以外にも不要な周波数は出てきますが、この周波数だけは除去出来ません。
MMIC型のミキサーは不要な周波数の発生は少なく安定しているので採用して来ました。
しなしながら、今回は色々調整しても部品を変えても、スプリアスを法的なレベルをクリアすることが出来ず、IF430MHz帯はあきらめました。
実際実験してみると、設計値、カタログ値では解らない現象が発生するので、1200MHz帯と言えども難しいものです。
そこで、もう一度設計を見なおして、最も一般的なIF周波数を144MHz帯で再設計をすることにしました。
この辺は一般的に使われている方式で
Lo:1150MHz
IF:145MHz
RF:1295MHz
としました。
また同時に
Lo:1135MHz
IF:145MHz
RF:1280MHz
も使用できるように考えます。
1200MHz帯にLo周波数が近いので、問題になるのは
Loの1150MHzとLo−IF=1005MHzの2波です。
この2波はIF周波数145MHz分程度しか離れていないので、除去にはチップタイプの小型フィルターでは難しくなります。
特注でセラミックBPFフィルターを作る方法も有りますが、価格的に難しく高価なものになってしまいます。
キャビティ型フィルターを使えば簡単ですが、小型化を目指していますので、これも採用は厳しいです。
どうすれば小型で安価に製作できるかもう少し考えてみます。
とにかくトランスバーターはローカル発信器とミキサーとフィルターが確りしていれば、安定動作します。
この辺のチョイスが成功の要になると思います。
前回設計した基板は2400MHz帯でも使用できるので、近いうちに2400MHz帯トランスバーターで使って見ようと思います。
posted by 7L1WQG at 15:23| Comment(0)
| トランスバーター
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