今回はセブロン電子製のトランスバーターの修理を行いました。
ユーザーの説明では
「受信感度がとても悪くなったので、RX側の初段のデバイスを交換した所、パターンを剥離してしまい、受信感度が悪くなった」という事です。
初段のデバイス「FHX76LP」を見てみると、確かにGNDパターン(スルーホール)が剥離しています。
更にデバイスがハンダの上に浮いてました。

RX初段のFETの状態 FHX76LP

GNDパターンが無い デバイス全体が浮いている。
これでは正常に動作しない。
これは厄介な修理です。
一度、トランスバーターを分解して、基板を取り出します。
デバイスを外して、クリーニングすると剥離箇所が良く解ります。

基板を外し、デバイスを除去しクリーニング
見事にスルーホールとGNDパターンが剥離
基板の裏から銅線を長めにハンダ付けします。
(軟銅線が良いのですが、今回はスズメッキ線を使いました。)

その後、基板表の銅線を1.5mm〜2mm位残して切断します。
裏面はギリギリで切断します。

基板の裏に金属を当てて、ハンマーで銅線を潰します。
裏面のハンダの盛り上がりは細かいヤスリで平らにします。

表の銅線は盛り上がりが有れば、これもヤスリで仕上げます。
銅線の上に予備ハンダをして、FETをハンダ付けします。

FETがショートしていないか確認して、通電して調整して完成です。