2020年02月06日

マキ電機製のトランスバーターの修理についての雑感


今まで50台以上のトランスバーターの修理を行ってきましたが、その多くの原因と修理について記載します。
(今年は、今日まで12台修理中)
修理可能なのは、5.6GHz〜47GHzまで。

故障の原因 (多い順)

1.ケミコンの液漏れによる電源不良
 電源が壊れると最悪全てのFETが壊れることもある。

2.電源ICの放熱不良等による、電源不良
 電源が壊れると最悪全てのFETが壊れることもある。

3.FETの過電圧(元々の仕様)によるFETの破損
 FETに過電圧をかけて、無理にパワーを出しているので、
 経年変化で壊れる。連鎖的にFETが全て破損

4.同軸リレーのコイルに保護ダイオードが無い
 同軸リレーにダイオードが付いていないし、回路上に保護
 がない為に、駆動トラジスタが破損しショート、
 その為に電源部も一緒に破損、連鎖してFETも破損

5.トリマー類の経年変化による不良
 チップトリマーの接触不良、バイアス不良でFET破損
 FETの過電圧が有るのでバイアス不良で壊れる
 保護回路等は無い。

6.内部発振による、キャリコンの誤動作
 FETの調整不良や経年変化によるもの

7.LOの破損
 経年変化によるもの、修理は不可能
 LOはキャビティ構造で、内部基板がケースにハンダ付け
 されているので、外すことが出来ない。
 外すにはキャビティ全体のハンダを溶かす必要が有るし
 基板が無いので(MMIC基板)交換できない。

8.同軸リレーの劣化
 G4Y152P等のリレーの接触不良、入手困難

全体的にFETの破損による故障がが多いが、MGF1302に過電圧でパワーを出している製品は、MGF1302の入手が非常に困難なために、修理が出来ない。
LO部にも多くのMGF1302が使用されているので、これも修理は困難

水晶の経年変化によるFズレは修理できない。

スプリアスの原因がLOにある場合は、修理調整は出来ない
(元々の仕様なので)

PLL仕様の製品はスプラッターやノイズが多い
(元々の仕様なので)

1.2GHz帯、2.4GHz帯のトランスバーターの修理は不可能
(高周波回路の全てがキャビティ構造なので)

その他
パワーアンプや、プリアンプの故障も
電源の故障によるFETの破損や、逆にFETの破損で電源部の破損が発生している。
ケミコンの劣化による破損も多い

マキ電機製のトランスバーターは、同じ製品でも、製作時期によって回路構成や、部品が全く違うので、他の方の修理例が参考になるとは限らない。
注意が必要です。

もし、自分で修理される方は、
ケミコンは全て交換、トリマー類も検査して交換すると良い
2SA1020は壊れることが多い。
同軸リレーの保護ダイオード(コイル側)は追加すること
78N05の空中配線は出来れば、78M05Fに交換すると良い。

宜しければ、参考にしてください。

修理について
https://www.cosmowave.net/?mode=f9

posted by 7L1WQG at 13:19| Comment(0) | アマチュア無線
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