先日、1200MHz帯オールモード機「IC−1275」が壊れたと
もってこられた方がおりました。
突然、受信感度が悪くなったと言う事です。
アイコムでは修理は受け付けないようで、困って持ってこられました。
SGを接続して検査してみると、CWモードで−80dBmで辛うじて受信音が
聞こえる程度でした。
これはではかなり悪い受信感度です。
ブロック図を見てみると、症状からして初段のFETが壊れていそうです。
IC−1275の初段はMGF1302のGaAsで、定評のあるデバイスです。
しかし、残念ながらこのFETは生産終了で、入手は困難です。
そこで、特性の似ているFHX35LGと交換することにしました。
RFユニットは本体の上蓋を外すと、右側にあります。

矢印のQ7がMGF1302です。
FETは裏側からハンダしてあるので、基板を外して裏から外します。

パターンに注意して、慎重に外して交換しました。
再度、組み立てて、接続に問題がないことを確認してから、SGで感度調整を行いました。
基板上にはBPFも有るので合わせて再調整を行いました。
感度は驚くほど良くなり、CWモードで−140dBmでも聞こえるようになりました。
約2時間ほどで修理完了となり、お返ししました。
このリグはとても性能が良いので、まだまだ使っていただけそうです。
ちなみに送信パワーは13.8Vで11Wのパワーでした。
(ここに記載しているのは個人の改造した記事ですので、当然ながらメーカーの補償等は一切受けられなくなります。同様の改造をする方は自己責任でお願いします。)
FMで送信すると、ハンディー機では復調出来ますけれど、パワーは出ていません。 ファイナルが死んだか、途中の部品がおかしくなったか、検討がつきません。 御返事頂けますと大変有難いです。