2012年12月17日

IC−1275 1.2GHzオールモード機の修理


先日、1200MHz帯オールモード機「IC−1275」が壊れたと
もってこられた方がおりました。

突然、受信感度が悪くなったと言う事です。
アイコムでは修理は受け付けないようで、困って持ってこられました。

SGを接続して検査してみると、CWモードで−80dBmで辛うじて受信音が
聞こえる程度でした。

これはではかなり悪い受信感度です。

ブロック図を見てみると、症状からして初段のFETが壊れていそうです。

IC−1275の初段はMGF1302のGaAsで、定評のあるデバイスです。
しかし、残念ながらこのFETは生産終了で、入手は困難です。

そこで、特性の似ているFHX35LGと交換することにしました。

RFユニットは本体の上蓋を外すと、右側にあります。

IC1275-1.jpg

矢印のQ7がMGF1302です。

FETは裏側からハンダしてあるので、基板を外して裏から外します。

IC1275-2.jpg

パターンに注意して、慎重に外して交換しました。

再度、組み立てて、接続に問題がないことを確認してから、SGで感度調整を行いました。

基板上にはBPFも有るので合わせて再調整を行いました。

感度は驚くほど良くなり、CWモードで−140dBmでも聞こえるようになりました。

約2時間ほどで修理完了となり、お返ししました。
このリグはとても性能が良いので、まだまだ使っていただけそうです。

ちなみに送信パワーは13.8Vで11Wのパワーでした。

(ここに記載しているのは個人の改造した記事ですので、当然ながらメーカーの補償等は一切受けられなくなります。同様の改造をする方は自己責任でお願いします。)


posted by 7L1WQG at 15:24| Comment(1) | アマチュア無線
この記事へのコメント
IC1275DCを久々に動作させましたら、送信できていたのですが、 翌日、故障しました。 半導体の機械は全く弱いので、見て頂けませんでしょうか?
FMで送信すると、ハンディー機では復調出来ますけれど、パワーは出ていません。 ファイナルが死んだか、途中の部品がおかしくなったか、検討がつきません。 御返事頂けますと大変有難いです。
Posted by ミネ エイゴ at 2017年04月16日 16:19
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