アマチュア無線で、マイクロ波のパワー測定するには、どうするか?
アマチュア無線のマイクロ波入門バンドとしては、1.2GHz帯ですが
2.4GHz帯までは市販でSWR計が販売されています。

2.4GHz帯SWR計
パワー測定は、SWR計とダミーロードが有れば簡単に測定できます。
では、それ以上のバンドではどの様に測定するのですが、
5.6GHz帯、10GHz帯、24GHz帯までは、比較的に簡易に測定できます。
簡易と言っても、アマチュア無線用のSWR計は存在しません。
また1.2GHz帯、2.4GHz帯のSWR計を使っても、全く測定は不可能です。
マイクロ波帯ではアマチュア無線で言う「SWR計」は一般的には存在しません。
通常は、終端型パワー計を使用します。と言っても、アマチュア無線用は有りません。
そこで、いわゆる業務用の測定機を使用するのですが、新品はとても高価です。
ちょっとしたパワー計でしたら、軽自動車を買えるほどの金額になります。
そこでアマチュアでは、中古の測定機を探して使用します。
終端型パワー計と言っても、ほとんどのパワー計は本体とセンサーが分離しています。
パワー計のセンサーは、周波数、測定パワー、によって数種類用意されているので、
測定に合致したセンサーを探します。
また、センサーとパワー計本体を接続するケーブルは別売なので、これも必要です。
よく使われるパワー計はHP、アジレントテクノロジー製の製品です。
品番で言うと HPの432、435、437などの製品です。

437Bパワー計本体
高い周波数まで測定できるセンサーほど高価になっていきます。

8481A 18GHzパワーセンサー
18GHzまで測定できるセンサーでは、中古の整備品で3万円〜10万円程度になります。
また、パワー計本体も中古の整備品で3万円〜10万円程度になります。
但し、HP432、435等の古い製品などは、かなり安く販売されています。

435Bパワー計本体(アナログ表示なので、アマチュアには使いやすい)
また、オークションなどで格安に売られている事も有りますが、殆んどが保障なしですので
初めて購入するには、お勧めできません。
もしオークションで購入するときは、動作すればラッキーと言う気持ちで買ってください。
中には動作確認済みという製品も有るので、探してみるのも良いでしょう。
また、中古品を購入するときの注意ですが、品物によっては測定値が大きくずれている事が
よく有ります。
物によっては、100%以上値が違う事がよく有ります。
(測定機の専門店で購入した場合は、問題ありません)
特に古い測定機は、値が正確でない事が多いので、可能であれば、正確な測定機を持っている方に調べてもらうと良いでしょう。
ちなみに、アマチュア無線用のSWR計ですが、測定誤差は新品でも10%以上有る事が
多々あリますので、目安として考える方が良いと思います。
校正された業務用のパワー計は測定誤差は数%以内で、外気温などの環境条件の違いが有っても、測定時に校正する事が可能です。
私が仕事で使用している測定機は、ほとんど毎年校正して使用しています。
古い中古の測定機を調べると、3dB以上値がずれている事は良く有ります。
次回は、実際に測定する方法を記載してみたいと思います。