2013年03月06日

マイクロ波のパワー測定


アマチュア無線で、マイクロ波のパワー測定するには、どうするか?

アマチュア無線のマイクロ波入門バンドとしては、1.2GHz帯ですが
2.4GHz帯までは市販でSWR計が販売されています。

cn801-1.jpg
 2.4GHz帯SWR計

パワー測定は、SWR計とダミーロードが有れば簡単に測定できます。
では、それ以上のバンドではどの様に測定するのですが、
5.6GHz帯、10GHz帯、24GHz帯までは、比較的に簡易に測定できます。

簡易と言っても、アマチュア無線用のSWR計は存在しません。

また1.2GHz帯、2.4GHz帯のSWR計を使っても、全く測定は不可能です。

マイクロ波帯ではアマチュア無線で言う「SWR計」は一般的には存在しません。

通常は、終端型パワー計を使用します。と言っても、アマチュア無線用は有りません。

そこで、いわゆる業務用の測定機を使用するのですが、新品はとても高価です。
ちょっとしたパワー計でしたら、軽自動車を買えるほどの金額になります。

そこでアマチュアでは、中古の測定機を探して使用します。

終端型パワー計と言っても、ほとんどのパワー計は本体とセンサーが分離しています。

パワー計のセンサーは、周波数、測定パワー、によって数種類用意されているので、
測定に合致したセンサーを探します。
また、センサーとパワー計本体を接続するケーブルは別売なので、これも必要です。

よく使われるパワー計はHP、アジレントテクノロジー製の製品です。
品番で言うと HPの432、435、437などの製品です。


hp437-.jpg
 437Bパワー計本体


高い周波数まで測定できるセンサーほど高価になっていきます。


hp8481a-1.jpg
8481A 18GHzパワーセンサー


18GHzまで測定できるセンサーでは、中古の整備品で3万円〜10万円程度になります。
また、パワー計本体も中古の整備品で3万円〜10万円程度になります。

但し、HP432、435等の古い製品などは、かなり安く販売されています。


hp435-1.jpg
 435Bパワー計本体(アナログ表示なので、アマチュアには使いやすい)


また、オークションなどで格安に売られている事も有りますが、殆んどが保障なしですので
初めて購入するには、お勧めできません。
もしオークションで購入するときは、動作すればラッキーと言う気持ちで買ってください。
中には動作確認済みという製品も有るので、探してみるのも良いでしょう。

また、中古品を購入するときの注意ですが、品物によっては測定値が大きくずれている事が
よく有ります。
物によっては、100%以上値が違う事がよく有ります。
(測定機の専門店で購入した場合は、問題ありません)

特に古い測定機は、値が正確でない事が多いので、可能であれば、正確な測定機を持っている方に調べてもらうと良いでしょう。

ちなみに、アマチュア無線用のSWR計ですが、測定誤差は新品でも10%以上有る事が
多々あリますので、目安として考える方が良いと思います。

校正された業務用のパワー計は測定誤差は数%以内で、外気温などの環境条件の違いが有っても、測定時に校正する事が可能です。

私が仕事で使用している測定機は、ほとんど毎年校正して使用しています。
古い中古の測定機を調べると、3dB以上値がずれている事は良く有ります。

次回は、実際に測定する方法を記載してみたいと思います。


posted by 7L1WQG at 13:23| Comment(0) | アマチュア無線
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