今回は具体的に測定方法を書きたいと思います。
但し、アマチュア的な簡易な方法ですのでご安心ください。
装置は、パワー計はHP435 パワーセンサーは8481Aを例にします。

HP435Bパワー計

8481Aパワーセンサー
まず、パワー計本体とセンサーケーブル、パワーセンサーを接続します。
(必ず電源はOFFで)
パワー計本体のレンジを100mWにします。
この時に、435本体の指示針が0になっている事を確認します。
ずれている場合は、メーター下のトリマー(RANGE表記の上)で0に合わせます。
ここで初めてパワー計本体の電源を入れます。
センサーは送信機等に接続しないでください。(オープン状態)
針が大きく振れる時もありますが、そのまま放置します。
数分時間をおきます。(温度を順応させる)
435本体の「ZERO」ボタンを押します。(1秒くらい)

435本体の指示針が0になった事を確認します。
もしずれているときは、もう一度「ZERO」ボタンを押します。
(もしここで指示針が0にならない時は、故障があるかもしれません。)

パワー計本体のレンジを1mWにします。
435本体の指示針が0である事を確認します。
もしずれているときは、もう一度「ZERO」ボタンを押します。
指示針が0になったら、8481Aパワーセンサーを435の前面にある、NJコネクター
「POWER REF」に接続します。

435本体の「CAL FACTOR」を通常は100%にします。
この値は8481Aパワーセンサーに「Ref CF ***%」と記載があるので
その値とします。

パワーセンサー8481A
この時に、指示針が「CAL」になっていれば問題ありません。(1mW)

ずれている場合は、「CAL ADJ」のトリマーをドライバーで回し、指示針が「CAL」
になるように合わせます。
(もしここで指示針がCALにならない時は、故障があるかもしれません。)

ここで準備は終わりです。
ここまでで、ZEROアジャスト、CALアジャストが調整出来ない場合はパワーセンサーが壊れている事が多いです。(センサー素子の劣化、破損)
また、パワー計本体の「POWER REF」が正確に50MHz 1mWの出力でないと
測定する値が違ってしまいます。
指示針が不安定に左右に動く場合は、パワー計本体の接触不良か内部基板の劣化、パワーセンサーの劣化が考えられます。まれにセンサーケーブルの不良もあります。
パワーセンサーのセンターピンは指で触れないようにしてください。
これは高周波測定機の全てに当てはまりますが、人体の静電気で壊れる事が有ります。
高価な測定機も一瞬で壊れる事になります。
特に冬場は要注意です。
次回は実際の測定を記載しようと思います。