2013年10月09日
降圧コンバーターの製作 レポート1
降圧コンバーターの実験をお願いしていました、JM1UUE局からレポートを頂きました。
6Vバッテリー3個を使用して、一日中移動運用を楽しまれたようです。
以下、ご紹介します。
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自宅室内での降圧コンバーター実験は、何度となく行って来ましたが外での運用を今
回行いましたのでメールします
昨日 9月28日 土曜日 神奈川県相模原市緑区 城山湖
車内温度 23〜25℃ 天気 快晴 風速 1〜2メートルくらかな (これは体感的です)
FT−817ND 6V/9Ah シールドバッテリー 3個 直列
6mH 2エレ デルタループアンテナ 同軸 5DFB 約10m
こんな設備で運用
まず始めに 以前の昇圧コンバーターは やはりノイズが Sメーター 9 くらい
で使えませんでした (12V/8Ah シールドバッテリー 使用)
(個人が製作された、自作の昇圧コンバーターです。)
次に 降圧コンバーター Sメーター 0 ノイズ なし 最高です!
朝8時30分から 約5時間30分強 運用 ずっと電源はONのまま 降圧コン
バーターのケースに触って見ると ほんのりと暖かさを感じる程度
FT−817ND本体よりも 少し暖かくなっていましたが 熱くて触れないとか
は まったく有りませんでした。
出力電圧は 終始13.8V で 常に安定していて 5W運用が出来ました
6V/9Ah シールドバッテリー 3個の使用後電圧は 19.1V (使う方に
よっては 2〜3時間の運用であれば 6V/4Ah シールドバッテリーで十分か
も知れませんね 実感として)
個人的には、バッテリー重量や充電時間の長さから 他の電源の検討もいいかもしれ
ませんね
降圧コンバーターは 素晴らしい! ノイズなし! 安定出力! 熱もなく!
最高です!! 感謝です ありがとうございます
これからの移動運用は これで決まりです!
すばらしい商品 降圧コンバーター製作 ありがとうございました
これからもよろしくお願い致します
またレポートメールします
JM1UUE
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なんと5時間半も運用されていたとは、出力電圧も安定していたようで、安心しました。
FT817は電源電圧が12Vになると自動的にパワーを落としてしまいます。
12Vバッテリーから電源を取ると、電圧降下などでパワーが低下してしまいます。
そこで何とか出来ないかと考えたのです。
昇圧型のコンバーターは必ずスイッチングしているので、QRP運用では、少しの
ノイズでも厳しいとの意見を頂いていました。
それで、ノイズが殆んど発生しない、効率の良い「降圧コンバーター」を考えたのです。
まだまだJM1UUE局から沢山のレポートを頂いていますので、順次ご紹介させて頂きます。
posted by 7L1WQG at 13:04| Comment(0)
| 降圧コンバーター
2013年08月29日
降圧コンバーターの製作 その3
早速、出来上がった「降圧コンバーター」を見にJM1UUE局がいらした。
6Vバッテリーは無かったので、12Vバッテリー2個直列にして、実験をしてみた。
出力は13.8Vで安定しており、FT817に接続して、ノイズが出るか試してみたが
ノイズは全く発生していないようだった。
JM1UUE局に運用実験のお願いをして、ノイズの発生や、消費電力、等々を調べて
もらう事にしました。
次回はFT817等のバッテリーセットを製作してみるつもりです。
6Vバッテリーは無かったので、12Vバッテリー2個直列にして、実験をしてみた。
出力は13.8Vで安定しており、FT817に接続して、ノイズが出るか試してみたが
ノイズは全く発生していないようだった。
JM1UUE局に運用実験のお願いをして、ノイズの発生や、消費電力、等々を調べて
もらう事にしました。
次回はFT817等のバッテリーセットを製作してみるつもりです。
posted by 7L1WQG at 19:58| Comment(0)
| 降圧コンバーター
2013年08月28日
降圧コンバーターの製作 その2
設計した基板が出来上がったので、部品を組んでみました。
基板オモテ
基板ウラ
降圧型なので、部品はシンプルです。
裏面のICは低電圧ワーニング用のICです。
基板の多回転トリマーは奥のが出力電圧調整用で、手前のが入力電圧感知(ワーニング)用です。
低ドロップレギュレータなので、入力が15V程度有れば、13.8Vで5Aの出力が得られます。
ノイズは殆んど無いと思いますので、SSBでもCWでも問題ないと思います。
今回は6Vバッテリーを3個直列にして入力電源にする事を想定していますので、終止電圧を15.6Vと想定しています。
入力電圧が15.6V以下になると、赤色LEDが点灯します。
当初は電源を遮断したり、ブザーを鳴らすなど考えていましたが、無線交信中に突然電源が切れたり、ブザーが鳴ったりするするのは如何な物かと考えて、LED点灯のみとしました。
実際のベンチテストでは5A出力時にドロップ電圧は1.5Vでした。
2A出力時ではドロップ電圧は1V程度です。
FT817用としては十分な能力です。
早速、ケースに入れてみました。
発熱はドロップ型なので発生しますが、FT817のSSB運用であれば、あまり熱くはなりません。
常時5Aを出力させるような場合は、ヒートシンク型のケースに入れたほうが良いと思います。
13.8V 5A出力時にオシロでノイズを見ましたが、殆んど無いように思えました。
今後は実際に運用してみて、使い勝手を見てみたいと思います。
リチュウム系の4セルバッテリーを使えば、軽量で容量も多く取れるので、機会が有れば試して見たいと思います。
レギュレータとして完成しているので、入力はトランスでも、ACアダプターでも24Vバッテリーでも構いません。
最大入力電圧はDC29Vです。
入出力電圧の差があまり大きくないほうが良く、推奨は電圧差5V程度です。
出力電圧も可変できるので、色々な用途に使えそうです。
(但し入力電圧は出力電圧より2V程度高くなければなりません)
購入はこちらまで
posted by 7L1WQG at 19:54| Comment(0)
| 降圧コンバーター
6VバッテリーでFT817の運用(メモ)
自分に対するメモなのでご了承を
6Vバッテリーを3個直列にして18V
DC18Vをレギュレーター回路で13.8Vに変換する。
LM350、LM388は電圧ドロップが大きすぎて使用は不可
FT817で50MHzSSBで5W運用すると
FT817の仕様書から、消費電流は定格で2A
送信:受信の割合を1:1と考えて、平均消費電流はSSBなので0.8A程度か?
秋月の6Vバッテリー「WP4−6」の放電では0.2C放電に相当
その場合データシートでみると使用可能時間は4時間、終止電圧は5.2V程度となる。
3個直列なので、5.2V×3=15.6Vが終止電圧で容量0%になる。
実際はSSBではもっと長く使用できると思われる。
秋月の6Vバッテリー「WP9−6」9Ahでは0.8Aの使用では、データシートから11時間以上の使用が可能。
終止電圧は5.2V程度となる。
3個直列なので、5.2V×3=15.6Vが終止電圧で容量0%になる。
同様に実際はSSBではもっと長く使用できると思われる。
但しバッテリー3個で4.7Kgなのでちょっと重い。
6Vバッテリーを3個直列にして充電
秋月の6Vバッテリー「WP4−6」の充電はトリクル充電で6.75V〜6.9V
つまり3個で20.25V〜20.7Vの充電電圧
(バッテリー3個の重量は2.5Kg)
NJM7820のGNDに4007を挿入すれば、出力は20.7V程度なので
使用可能
トリクル充電ではカレントリミット値は無い
NJM7820(TA7820S)の電圧ドロップ値は1Aで2V程度なのでDC24VのACアダプターが使用できる。
秋月の充電キットを改造しても良い。
6Vバッテリーを3個直列にして18V
DC18Vをレギュレーター回路で13.8Vに変換する。
LM350、LM388は電圧ドロップが大きすぎて使用は不可
FT817で50MHzSSBで5W運用すると
FT817の仕様書から、消費電流は定格で2A
送信:受信の割合を1:1と考えて、平均消費電流はSSBなので0.8A程度か?
秋月の6Vバッテリー「WP4−6」の放電では0.2C放電に相当
その場合データシートでみると使用可能時間は4時間、終止電圧は5.2V程度となる。
3個直列なので、5.2V×3=15.6Vが終止電圧で容量0%になる。
実際はSSBではもっと長く使用できると思われる。
秋月の6Vバッテリー「WP9−6」9Ahでは0.8Aの使用では、データシートから11時間以上の使用が可能。
終止電圧は5.2V程度となる。
3個直列なので、5.2V×3=15.6Vが終止電圧で容量0%になる。
同様に実際はSSBではもっと長く使用できると思われる。
但しバッテリー3個で4.7Kgなのでちょっと重い。
6Vバッテリーを3個直列にして充電
秋月の6Vバッテリー「WP4−6」の充電はトリクル充電で6.75V〜6.9V
つまり3個で20.25V〜20.7Vの充電電圧
(バッテリー3個の重量は2.5Kg)
NJM7820のGNDに4007を挿入すれば、出力は20.7V程度なので
使用可能
トリクル充電ではカレントリミット値は無い
NJM7820(TA7820S)の電圧ドロップ値は1Aで2V程度なのでDC24VのACアダプターが使用できる。
秋月の充電キットを改造しても良い。
posted by 7L1WQG at 13:07| Comment(0)
| 降圧コンバーター
2013年07月26日
降圧コンバーターの製作 その1
以前、昇圧コンバーター(スイッチングコンバーター)を製作しましたが、
どうしても、無線機によってはノイズが出るようです。
特にSSBモードで聞こえるようです。(FMは問題なし)
フィルターを入れると軽減しますが、完全にはなくなりません。
これは、グランドが入出力共通な為にグランド(マイナス側)経由でノイズが
混入するようです。
何段かフィルターを入れれば解決しそうですが、、発振周波数が低いので、かなり
大きなコイルを数個挿入しなければなりません。
これでは、昇圧コンバーター本体よりも大きくなってしまいます。
最近はLI-FE LI-POなどの4セル(14.4V)バッテリーが出回るように
なりました。
規格は14.4Vですが、満充電状態ですと16V以上の電圧が出てきます。
そこで、降圧コンバーターを考えて見ました。
仕様は
出力:13.8V(電圧可変)
出力電流:5A
低ノイズ仕様ドロップコンバーターとしました。
また、バッテリーでの使用を考えていますので、電圧低下ワーニングランプも装備しました。
(本当は電源遮断やワーニングブザーの装備も考えたのですが、無線運用中に突然切れたり、音がなってしまうのは良くないと思い、ランプのみとしました。)
低ドロップなので、5Aフルに使用しても、1.2V程度の電圧降下です。
SSBなら、かなり効率よく使用できると思います。
設計した基板のパターン(修正が必要かも)
最大電流が5Aなので、昔の10W機なら問題なく動作すると思います。
電源に小型の6Vバッテリーを3個直列にして18Vで使用することも出来ると思います。
また、太陽電池で充電しながらなど、色々な利用方法がありそうです。
シリーズレギュレーターなので、ノイズは殆んど発生しないと考えています。
また、出力電圧は可変できますので、無線機以外でも色々な用途に使用できそうです。
回路設計が終わったので、これから試作しようと考えています。
基板サイズは46mm×57mm(ヒューズケースも含む)なので、かなり小さな
ケースに入りそうです。(ヒートシンク、放熱は必要です)
ちなみに秋月で販売している6Vバッテリーは1個700円です。(6V 4AH)
3個買っても2100円です。(密封型鉛蓄電池)
6Vバッテリーの終止電圧は約5Vなので、3個直列では約15Vです。
つまり、満充電から終止電圧まで使い切る事が出来ます。
ちなみに12Vバッテリーでは終止電圧は10V程度です。(LONG等)
無線機によっては、電源電圧が11V以下になると動作が不安定になったりします。
バッテリーを電圧が11Vになるまで使用すると、そのバッテリーの容量を100%
使う事は出来ません。
(詳しくはバッテリーの仕様書をお読みください)
例えば、8AHのバッテリーでも使える容量は場合によっては5AH程度になってしまいます。
つまり無線機では終止電圧まで、100%使い切る事は困難です。
バッテリーの容量は、普通10〜20時間率で表されており、終止電圧まで使用した場合の容量となります。
8AHバッテリーLONG WP8−12の場合、10時間率で8AHの容量ですから、
8AH/10時間=0.8A で、0.8Aで使用したときに8AHの容量です。
また、その時の終止電圧は10.5Vです。
例えば、4Aで使用したとき(0.5C放電)では、容量は約6AHになり、
終止電圧は約10Vです。(仕様書より)
バッテリー電圧が11Vになるまで使用したと想定すると、その容量は約4.5AH相当となってしまいます。
つまり、8AHバッテリーで満充電から11Vまで使用できる時間は、電流4Aでの連続使用時間は1時間ちょっとです。
特にFT817では電圧が12V以下になると、パワーがダウンしてしまいます。
昔のモービル機、ポータブル機は電源電圧13.8Vが標準で、電圧が下がってくると、かなりパワーが下がってしまいます。
逆に6Vバッテリー3個直列+降圧コンバーターでは、バッテリー容量100%まで使用できます。(LI-FE LI-POなども同様)
6Vバッテリーは種類が少ないのですが、WP9−6Aの6V 9AHでは、4Aの消費電流を連続使用で2時間弱13.8Vの電圧で使用できます。(10W無線機を想定)
実際の無線交信は、送信と受信の繰り返しなので、実際に使用できる時間は、FMで1.5〜3倍、SSBでは2〜4倍の時間を使用することが出来ます。(10W無線機を想定)
SSBモードでは約5〜6時間の使用も可能になります。(無線機の消費電力によります)
出力5W程度の無線機では、11時間以上も使用することが可能と思います。
*実際の使用可能な時間は、使用環境や無線機の消費電力、バッテリーの種類、状態により大きく変わります。
試作が出来たら、ノイズ、発熱、等々実験してみたいと思います。
では
明日は「ペディションデー」です。
posted by 7L1WQG at 21:32| Comment(3)
| 降圧コンバーター