2013年11月18日

可視光通信実験 その7 受信機の回路


昨日は「2013マイクロウェーブミーティング」でつたない講演をお聞き頂きありがとうございました。

順次、資料を公開していきますので、ごらん頂ければ幸いです。

受信機の復調回路ですが、最終的には下記のようにしました。


復調回路1.jpg

この回路にしたのは、小型にするの事と、ゲインを稼ぐためです。

秋月の基板をそのまま使えるので、製作は簡単です。
電解コンデンサーはOSコンでなくても、オーディオ用を使うと音質が良くなりますので、試してみてください。

77183受信機-2.jpg

77183受信機-3.jpg

ケースに入れた受信機(レンズはLED用のレンズ)


また順次記載させていただきます。


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2013年10月11日

可視光通信実験 その6 受信機


送信機は何とか目処がつきましたので、受信機に取り掛かっていました。

当初は秋月のキットの基板を使用しましたが、ノイズも多く、音質も良くありませんでした。

そこで、高輝度LEDを受光部にして、ヘッドホンアンプで増幅して受信していました。

高輝度LEDも何種類か試しましたが、秋月で販売している3Wの物が感度がよく、音質もよく再生できました。

但し、やはり感度はもう一つ欲しいところです。

そこで、フォトダイオード「S9648−100」を受光素子にして、2段目にヘッドホンアンプで増幅する方式にしました。
このフォトダイオードは先ほどのキットにも採用されている受光素子です。

さすがにLEDよりは感度が良くなったのですが、どうも音質が良くありません。

また、蛍光灯の50Hzのノイズを盛大に拾います。

夜の実験では支障が無いのですが、部屋の電気をつけるとノイズが聞こえます。

S9648−100のデータシトを見ると、最大感度が560nmです。

赤色LEDの発光は650nm付近なので、S9648−100では感度が0.3程になってしまいます。

前回はこの辺で妥協していたのですが、データシートを色々見ていくうちに、「S7183」が良さそうだと思いました。

そこで、フォトダイオードを「S7183」に変更して回路を組みなおしました。

どちらのフォトダイオードの感度が良いかはデータシトからは解らなかったので、とりあえず実験してみて決めようと考えました。

結果はとても良くて、S7183は最大感度が650nm付近で、更に分光感度曲線もフィルターをかけたような山型なので、蛍光灯のノイズもかなり低くなりました。

また、感度も音質も良く再生する事が出来ました。


rx-01.jpg

上が秋月のキットの基板、下が今回実験した基板

実験した基板はオーディオグレードの部品を多用しています。


まだまだ、改善しなければならないことが沢山有りますので、順に実験して行きたいと思います。







posted by 7L1WQG at 20:58| Comment(0) | 可視光通信

可視光通信実験 その5


バラックで実験しているのも何ですので、有り合わせの部品でケースに組み込んでみました。


送信機の内部基板です。
ケースはタカチのMB−1に入れました。とても小型です。

ちょっと無理に詰め込んだので、酸金抵抗が寝ています。

tx-01.jpg


tx-02.jpg


tx-03.jpg





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2013年10月05日

2013マイクロウエーブミーティングで講演します


2013マイクロウエーブミーティング
で可視光通信について講演する事になりました。

可視光通信を始めて解った事、どの辺から始めれば良いか、自分なりの感想を含めてお話したいと思っています。

可視光通信は数年目から先進的なOMが始められて、かなりの長距離通信まで成功されております。

私も感化されて始めたのですが、まず始めてみてこんな事が有った、とか初心者ならではの感想と私なりに解った事をお話したいと思います。

つたない話になると思いますが、聞いていただければ幸いです。

7L1WQG
posted by 7L1WQG at 23:19| Comment(0) | 可視光通信

可視光通信実験のアンテナ


可視光通信を始めてみると、やはり光学性能で通信距離が大きく変わるようです。

当たり前といっては当たり前ですが、何種類かのLED用レンズを試してみて
違いが顕著にでました。

当初は秋月電子で購入した、LED用のレンズを使用していたが、このレンズで通信してみると、せいぜい10m位しか通信できなかった。

そこで別な通販で取寄せたLEDレンズを使用してみると、集光力が違い、10mでも楽に通信できるようになった。

このメーカーは、JA1ATI局に教えていただいたメーカーで、このメーカーのを使用していると言われていた。

いまはLEDに直接変調をかけている状態での実験なので、まだまだ先は長い。


さてレンズの話だが、可視光通信に使用できそうなレンズは、天体望遠鏡、拡大ルーぺ、カメラレンズ、フレネルレンズなどである。

前にも記載したが、LEDの輻射角度と使用するレンズの相性が通信距離に大きくかかわりそうだ。

とりあえずは小さなLED用レンズで楽しんでいるが、いつかは大きなレンズで通信してみたい。

次は、「100倍返しだ!」ではなく「100倍増幅だ!」・・・・


と言っても、まだまだ課題が山積みである!



posted by 7L1WQG at 23:10| Comment(0) | 可視光通信

2013年10月04日

可視光通信実験 その3


やはり可視光で長距離通信には受信素子の感度が要になりますね。

APD(APD:Avalanche Photo Diode)を考えたのですが、もちろん秋月電子などでは販売していませんし、かなり高価なようです。
色々な通販サイトを見ても、殆んど販売していないようです。

電源一体型のAPDも有るようですが、7〜10万円程度の価格になるようです。
APD単体でも数万円〜です。APD用の電源も高価になります。
またAPDは周波数特性が赤外用が多いので、可視光で感度の良い製品は少ないようです。

どうも高感度フォトダイオードは入手が困難なようです。
A/W(受光感度)が10程度は欲しいのですが、難しそうです。

この辺が問題です。



posted by 7L1WQG at 13:39| Comment(0) | 可視光通信

可視光通信実験 その2


秋月電子に注文していた
「レーザー光空間通信にチャレンジ」光ワイヤレス・マイク送受信機 パーツセットと基板が着たので、早速組み立てて実験してみました。

送信機側は前回使用した回路で、受信側だけ秋月のキットを使いました。

結果から言うと、まずノイズが非常に多く出ていました。
これはアンプ部に使用しているNJM386の問題と思われます。

また、フォトダイオードは比較的に感度が高いので、室内で実験すると蛍光灯の50Hzのノイズが盛大に聞こえてきました。

受信素子に赤色LEDを使うと、赤色以外の感度は低いようで、蛍光灯のノイズはそれ程大きくは無いのですが、フォトダイオードでは赤色よりも蛍光灯のノイズのほうが大きくなるようです。

使用しているフォトダイオードは「S9648−100」でこの素子はフォトダイオードにアンプが内蔵されています。
分光感度曲線を見てみると、500〜600nmに感度があるようで、使用している赤色LEDの650nm付近では急激に感度が落ちているようでした。

650nm付近にピークがあるフォトダイオードを選定しなければならないと思いました。

またこのフォトダイオードの受光面積も感度に関係が有るようでした。


ノイズの件で、なるべくノイズを減らすようにキットの回路を改造しました。
積セラはノイズが多いのでカップリングには手持ちのフィルムコンを使用して、アンプ部のNJM386の代わりにOPA134を使用した自作のアンプで試すとノイズは大幅に減少しました。
しかしながら、赤色LEDの感度はあまり高くないようです。

更に実験を続けて見たいと思います。



posted by 7L1WQG at 10:01| Comment(0) | 可視光通信

2013年09月27日

可視光通信実験 その1


先日のJARL「マイクロ波入門講座」で講演されていた、可視光通信の実験を始めました。

色々と教えていただき、手始めにオーディオアンプ用ICでハイパワーLEDを駆動させて、
同じハイパワーLEDで受信をする方式です。

受信機は無改造のヘッドホンアンプで入力端子にLEDを付けただけの物です。

送信機の部品代は2000円以下でした。

早速バラックで組み立てて実験してみると、何の工夫も無しで5m以上の通信が出来ました。

そこで虫眼鏡を送信側のLEDの前におくと、更に距離が伸び、音量も音質もクリアになりました。

室内なので、あまり距離は取れませんでしたが、感じからすると10m以上は軽く通信できそうでした。

ipodから音楽を送信機に入力して見ましたが、驚くほど高音質で受信できました。
(もちろんモノラルでは有りますが・・・)

今回はバラック組み立てでしたので、次回はもう少し綺麗に組み立てて、ご紹介したいと思います。


posted by 7L1WQG at 23:49| Comment(0) | 可視光通信