2023年05月18日

10GHz帯パワーアンプ

先日紹介した10GHz帯パワーアンプ
やっと出来上がったので、簡易的に実験しました。
FEQ:10.24GHz
IN:10dBm
OUT:30.8dBm
DC5.5V 1.3A
実際の規定電圧は6Vですが、控えめに5.5Vで実験
未調整でも思っていた通りの値が出ました
このデバイスは2Wは出る様なので、もう少し電圧を上げて調整してみます。

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2022年04月11日

M57762用基板

新しいパワーモジュール用基板を製作しました。
今まで使用していた三菱の1.2GHz用MosFETパワーモジュールの入手が困難になり、旧型のM57762用の基板を再設計しました。
入力側の基板上に3dBのATTが入っています。
1W入力で、13.8V動作の時、約24Wが得られました。
安全性を考えても、この程度で十分かと思います。
出力側にはLPFが入っております。
また、出力計用の回路も簡易ですが有ります。
スプリアスは出力24Wの時に約23uWですので、新スプリアス
基準を十分クリアしています。
直下リニアが数台ですが、製作できそうです。
LNAも新型を開発中なので、今後実験してみます。

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2020年06月23日

5.6GHz帯パワーアンプの試作−2


前回は24GHzの基板を改造して実験しましたが、今回は新たに基板を作成してみました。

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回路構成はほとんど変わりませんが、このMMICはスプリアスが多いので、基板上にLPFを追加しました。
結果的には出力がフィルターの損失分減りましたが、スプリアスは大幅に改善できました。

電波法(新スプリアス規制)に準拠しています。

結果は
周波数:5760MHz
電圧:DC8V
電流:約1.7A
入力:10dBm
出力:約1.8W
ドレイン電圧:DC6V
ゲートバイアス:約-150mV
ドレイン電流:1.2A(set)

1.8W出力時の最大スプリアス強度は約10uWでした。

これで暫くは5.6GHz帯で遊べそうです。

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10mW入力時の出力

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スプリアス

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最大のスプリアス強度(電波法 新スプリアスの規定内)
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2020年03月31日

5.6GHz帯パワーアンプの試作

5.6GHz帯パワーアンプの試作

新しく、5.6GHz帯のパワーアンプの実験をしました。
デバイスはEMM5074VU(住友デバイス)です。
基板は以前に試作した、24GHz帯用を使いました。
テフロン基板 0.4mm
デバイスの形状が同じなので、そのまま使えました。

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結果は
周波数:5760MHz
電圧:DC8V
電流:約1.7A
入力:8dBm
出力:33dBm以上

ドレイン電圧:DC6V
ゲートバイアス:約-180mV
ドレイン電流:1.3A(set)

以上の結果でした。
デバイスは現行品なので、入手が出来れば、5.6GHz帯のパワーアンプに問題なく使用できそうです。

EMM5074VU
https://www.sedi.co.jp/pdf/EMM5074VU_ED2-0.pdf
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2019年10月16日

プロコ PL-12120の修理

1200MHz帯リニアアンプ
プロコ PL-12120の修理

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今回はプロコのリニア「PL-12120」を修理しました。
症状は、送受信共に不安定
原因は入力側の同軸リレー「G4Y-152P」の接触不良でした。
依頼者側で新品を、部品調達メーカーで購入して頂き、交換しました。
(新品なのですが、かなり汚れていました)

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基板の取り付けが、複雑で、配線も入り組んでおり、基板をやっと外して、リレーを3個交換しました。

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その後、プリアンプ、パワーアンプを再調整しました。
パワーメーターの表示も違っていたので、これも修正しました。
出力側の同軸リレーは大丈夫そうなので、今回は交換しませんでした。

5W入力で、最大でも90W程度の出力でした。
飽和出力です。
(デバイスはM57762を6個使用しています)
これで、依頼者に了承を得て修理完了としました。

まだまだ、基板の回路等を修正したい所が多数ありましたが、
ノーマルのままとしました。

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2017年10月13日

5.7GHzパワーアンプの修理

5.7GHzパワーアンプの修理を行いました。
依頼されたパワーアンプの修理ですが、セブロン電子さんの基板を使ったパワーアンプでした。
電源回路がちょっと間違っていて、元々入っていた、Z5964-8Bが壊れていました。
電源部のレギュレーターをLM338に交換して、回路修正を行いました。これで、正負共に電源が正常に動作しました。

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Z5964-8Bは手持ちがなかったので、Z5964-6Aを代わりに取り付けました。
結果は500mW入力で、約5Wの出力を得られました。
飽和出力では7W以上出ると思いますが、5W辺りで使うのが良さそうです。

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2015年10月24日

24GHzパワーアンプ

24GHz帯パワーアンプの実験をしました。
元々は23GHZ帯のネットワーク機器に入っている
アンプの様で、入力がSMAJ、出力がWR42になっています。
シリアルから見ると1997年製?と思われます。

24gamp-1.jpg

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WR42導波管出力

あまり期待はしていませんでしたが、結構な出力が得られました。
24.020GHzで実験したところ
入力レベル0dBmで飽和出力でした。
-3dBm付近で飽和するようです。
出力は650mWが得られました。

24gamp-3.jpg

24gamp-5.jpg

24gamp-4.jpg

電源はDC6Vの単電源で、約500mAの電流でした。
発熱はそれ程無いようです。
しばらくするとパワーが落ちてきましたので、放熱は
必要と思います。

500mW程度で使用するのが良いのかもしれません。
posted by 7L1WQG at 19:02| Comment(0) | パワーアンプ

2015年03月10日

RFパワーアンプが壊れる

周波数にかかわらず、RFパワーアンプが壊れる時があります。
私も何度も経験がありますが、その多くは使用上の不注意が原因でした。

RFパワーアンプ(特にGHz波帯)はリニア動作の製品が殆どです。
マイクロ波アマチュア無線ではFMで交信することが多いので、どうしてもC級動作領域、飽和領域で使うことが多いようです。

そのような場合、ちょっとした不整合があると、その出力パワーがRFパワーアンプに反射で戻ってきて、簡単にデバイスが劣化、破損することがあります。

出力の切り替えに同軸リレーを使っている場合は、リレーの切り替わりのタイミングが、RFパワーアンプの出力タイミングに合わない場合、一瞬のオープン、ショート状態になり、RFパワーアンプが全反射で壊れることがあります。
もちろん、アンテナ等を接続しない、または不整合状態でRFを出力すると、デバイスが壊れたり、劣化したりします。
特に飽和領域でRFパワーアンプを使っている場合は、一瞬の不整合でも瞬時に壊れます。
またRFパワーアンプの放熱が充分でない場合は、更に壊れやすくなりますし、高温状態で使用しているとデバイスが劣化します。

業務用のRFパワーアンプ等は反射に耐えうる設計や十分すぎる余裕、またアイソレーター等の装備で、保護回路が確り出来ていますが、アマチュア用ではこの様なパーツは非常に高価で入手困難なこともあり、殆どの場合、装備されていません。

もし、RFパワーアンプを壊したくないのであれば、最大出力の50%程度で使用するか、アイソレーター等の保護回路装置の取り付けをしなければ、十分な注意をしていないとアンプを壊してしまいます。

また、同軸リレーを使用するときは、その切り替えタイミングを十分考慮してください。
マイクロ波用の同軸リレーは、切り替えに数十ミリ秒〜数百ミリ秒かかります。
その為に多くの場合、RF出力の到達後に同軸リレーが動作するので、RFパワーアンプに過負荷を与えることになります。
使用するシステムにシーケンス動作(遅延動作)させて、必ず同軸リレーが切り替わった後にRF出力が出るように工夫するとよいでしょう。

また、同軸リレーのチャタリング防止の為に、FMであっても動作時間に少し遅延を設けると良いと思います。
パワーアンプ、プリアンプ共に故障の原因に同軸リレーの動作不良やチャタリングも多くあります。
キャリアコントロールを使用している場合は、特に注意が必要です。

マイクロ波用のRFパワーアンプは1W程度の出力であっても、HF帯の500Wリニアアンプと同様な注意が必要になります。
また、コネクター、同軸ケーブル、アンテナの整合が充分でないと、RFパワーアンプに負荷がかかり故障の原因となります。
RFパワーアンプは高価ですので、壊さないように細心の注意をして使用しましょう。 

posted by 7L1WQG at 11:00| Comment(0) | パワーアンプ

2014年02月06日

5.6GHz小型パワーアンプの試作−3

先日、製作した5.6GHz帯パワーアンプの特性を
測定してみました。

測定するに当たって2台アンプを製作して見ました。
これはSGの出力レベルが足らないので、1台でパワーを上げて
もう1台のアンプに入力して測定しました。

2台のアンプを測定しましたが、同じ様な感じの特性でした。

周波数は5760MHzで測定しました。

 入力mW   出力mW
 1mW    60mW
10mW   485mW
20mW   670mW
30mW   765mW
40mW   810mW
50mW   830mW

どうも800mW出力で飽和しているようです。
電流は6Vで300mAでした。
(入力レベルはそれ程正確ではありません、また測定中にアンプの
温度が上がっているので、特性がばらついてます)

もう少し出力が出ないか調整してみましたが、殆ど変わりませんでした。
この辺が限度なのかもしれません。
これでも、ちょっとした実験用のパワーアンプに使えそうです。

7L1WQG 
posted by 7L1WQG at 23:04| Comment(0) | パワーアンプ

2014年01月29日

5.6GHz小型パワーアンプの試作−2

前回紹介した、5.6GHz帯の小型パワーアンプの基板がやっと出来たので
早速、試作してみました。

基板はテフロン基板0.4mm厚です。

MMICが非常に小さいので半田付けに苦労しました。
(ルーペを見ながら手ハンダです)

設計どおりの部品定数で組み立ててみましたところ、まあまあの値が得られました。

内部の電圧はDC5Vで動作しています。
3端子レギュレーターで5Vを作っています。

DC12Vで動作させたところ、電流値は約350mAでした。
(LEDを点灯させている為に少し多く流れているかもしれません)

5760MHzで入力を20mW入れたところ、約600mWの出力が得られました。
予定より少しゲインが少ないですが、予想範囲内です。

もう少し調整、測定を進めたいと思います。
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完成した小型パワーアンプ




posted by 7L1WQG at 09:51| Comment(0) | パワーアンプ

2013年12月02日

5.6GHz小型パワーアンプの試作

最近、低電圧で動作するパワーMMICを見つけました。
電源電圧5Vで5.6GHz帯で1W程度の出力が得られそうです。

元々は無線LAN等に使用されるデバイスのようですが、FM、SSBではパワーが
出そうです。

MMICですが少し周辺回路が多いのですが、何とか小さなケースに収まるように
工夫して基板を考えてみました。

予定されるスペック
電源電圧:DC7〜15V 300mA(内部はDC5V)
周波数:5.6GHz帯 アマチュアバンド
ゲイン:17dB (10mW以下の入力)
最大出力:1W (50mW入力時)
基板:R−4737 t=0.4mm
ケースサイズ:32mm×36mm×12mm(突起部を含まず)

今は基板製作中なので、実際にこのような性能が出るかは解りませんが、
基板が出来たらレポートしますので、しばらくお待ちください。

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今回製作した基板のパターン図

posted by 7L1WQG at 17:47| Comment(0) | パワーアンプ

2012年03月16日

1200MHzリニアの改造−3


先日改造した1200MHzリニアですが、持ち主からパワーが出ないと
言われました。
手持ちのSWR計で計ると60Wしか出ていない!との事です。

確かに、100Wの出力が有る事は確かめたのですが、不思議です。
とりあえず、もう一度リニアと、SWR計をお預かりしました。

早速確めてみると、パワーが85Wしかありません。

原因は内部配線(同軸)からのRF漏れでした。

お渡しした時には、確かに100W出ていたのですが、内部配線の微妙な位置のずれで
大きくパワーが変化してしまったようです。
内部の同軸を触ると15W以上もパワーが変化します。

仕方ないので、内部の主な配線にシールドテープを巻きつけて、対策をしました。

対策後は安定したパワーが出るようになりました。

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シールドした内部配線

入力電力ですが、8Wあたりから飽和して来るようでした。

電圧は13.8Vになるようにしています。

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安定化電源によっては、電流を流すと電圧が下がる機種が有りますので、電源電圧の
監視は必ずしなければなりません。
電源電圧が0.5Vも下がると、リニアでは10%以上もパワーが下がる事が良くあります。

また、古い機種ですと同軸リレーも劣化してきています。
このリニアも同軸リレー関係が怪しそうです。何か不安定な感じがします。
パワーが増えると、接点電流が流れるので、一気に劣化が進むことがあります。
出力が不安定な場合は、同軸リレーも疑った方が良いでしょう。

古い機種は、1箇所を直すと、他の場所が悪くなる事が多々あるので、ある程度で
諦めるしかありません。
リレーの交換は行いませんでした。


今度はパワー計の測定をしました。

まず、リニアから100W出ている事を確めます。

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その後、SWR計に入れ替えて測定しました。

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1200MHzの200W設定

写真からも解るように、明らかにパワーが低く表示されています。
誤差は20%以上!

これは、1200MHz帯で100Wの出力を測定するように、作られていないからです。



同じように出力を50Wに設定して、測定してみました。

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これも明らかに低く表示されます。

一見、比例して低くなっているように見えますが、何回か測定してみると、5W以上
表示のばらつきが見られました。

もちろん、SWR計もかなり古い物ですので、仕方ない事です。

逆にバードのパワー計はかなり正確に表示されます。
500Wレンジで2Wの誤差もありません。
精度は1%以内と思われます。


今度は10Wで測定してみました。

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高級なパワー計で測定しています。(センサー、本体共に校正しています)

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1200MHzの20W設定

今度は11Wになりました。
誤差は10%以上!

お分かりのように、アマチュア用のSWR計は目安にはなりますが、絶対値としては
問題が有ります。
特に1200MHz帯ではEMEでもない限り、10W以上の出力は出さないので
SWR計も対応できない物が多いようです。

他のSWR計も測定してみましたが、15%程度の誤差が有りました。

私が持っているSWR計、安定化電源も実測値と表示が違う事が多々あります。

絶対値と思わず、目安と思った方が無難です。

それ以外、安定化電源、同軸ケーブル、ダミーロード、等々の性能で測定値は大きく変わってしまいます。
全ての環境が揃っていなければ、正確な測定は出来ませんので、大きな誤差を含んでいると
予め思っていましょう。

本当の値を調べたいのであれば、校正された正しい測定機を揃えましょう。

アマチュア的には、バードのパワー計が良さそうです。
エレメント交換で数mW〜数KWまで測定できます。
最近は円高で安くなっていますので、1台は買っておくと安心できるでしょう。
posted by 7L1WQG at 15:44| Comment(2) | パワーアンプ

2012年03月11日

1200MHzリニアの改造−2


昨日、調査した1200MHzリニアですが、改造をしてみる事にしました。

内部配線を見てみると、電源リレーがとても小さい物が使われていました。

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電流が30A以上も流れるので、この部分の電圧ドロップを少なくする為に
大型のリレーを2個使って交換しました。
ちょうどメーターの裏が空いていたので、ここに2個設置しました。

内部配線も2SQでしたので、リレーまでの配線を3.5SQを2本使い配線しました。
リレーからモジュールまでの配線も全て交換しました。

電源線にはフェライトコアを設置しています。
これで、パワーが安定しました。

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改造前の内部

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改造後の内部



おおもとの電源線も2SQ2本〜3.5SQ1本でしたので、これも5.5SQの
平行線に交換しました。

これでも電圧降下はおきますが、13.8V入力でモジュールの電圧は12.8Vと
なりました。
いままでは10V以下でしたので、これでパワーが上がりました。

更に回り込み対策を行い、更に、インピーダンス変換部のマッチングをとり直して、
100W以上の出力を得られました。

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(バードのエレメントは500Wを使用しています)

1295MHzでは約100Wで1285MHzでは115Wを得られました。

パワーモジュールは少し劣化しているようです。
新品ならもう少しパワーが出るでしょう。

これ以上は、パワーモジュールの交換をしなければなりませんが、一部を交換すると
出力バランスが崩れるので、交換するなら6枚の交換になります。
このモジュールは入手困難で、更に高価なのであまりお勧めは出来ません。

この状態で、壊れるまで使うのが懸命と思います。
posted by 7L1WQG at 17:11| Comment(0) | パワーアンプ

2012年03月10日

1200MHzリニアの改造


某メーカーの1200MHzリニアを修理して欲しいと、リニアが送られてきました。

症状は、定格表記が120Wと記載が有るのに、75Wしか出ないとの事です。

早速調べてみたところ、言われているように75W程度しかパワーが出ていませんでした。

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(バードのエレメントは500Wを使用しています)

もちろん、古い機種ですので、各部が劣化してパワーダウンしていると思います。

内部構成は「M57762」パワーモジュールをウイルキンソン合成で2パラにして
更に3合成したものでした。

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M57762は最大20Wの出力が得られるので、6合成で120Wとなるのでしょう。
但し、合成損失が有るので、良くても110W出れば上々と思います。

ちょっと気になったのは、外部電源線の細さです。
このパワーですと13.8Vで30A以上流れるので、かなり太い線でなければ、電圧
ドロップ(低下)が発生します。

外部電源線の赤黒線は見た限りでは、3.5SQもない感じでした。

電源電圧を13.8Vで10Wの入力をかけてみると、内部のリレーに入る前の段階で
すでに12V程度まで電圧降下していました。

リレーを通過した後、パワーモジュールの電源電圧は10V以下まで降下していました。

これでは、パワーが出るはずありません。(デバイスは長持ちしそう)

しかし、本体のパワーメーター表示は150Wになっていました。


内部の調整トリマーと更にちょっとした調整で85Wまでパワーが出るようになりました。

この時点で、電源線がかなり熱を持っていました。電圧がロスした分が熱になっています。

更にパワーを出すには、電源配線関係を直さなければならないので、大幅な改造しなければ
なりません。

持ち主の方が配線を改造しても良いといわれるので、次回は、配線の改造と調整をしてみたいと思います。


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2011年03月09日

1.2GHz 220Wリニアアンプの製作


1.2GHz帯のハイパワーアンプを製作してみました。
このアンプは、ある方に頼まれて製作しました。


200W以上のパワーが必要と言われていましたので、今までのようにパワーモジュールの
合成アンプでは、8個以上の合成が必要になり、安定性も発熱も問題になるので、今回は
LD-MOSの4合成アンプを使用しました。


パワーモジュールも8合成すれば、ピークで200Wは可能でしょうが、13.8Vでは
60A以上の電流が必要になり、発熱量も膨大でになる為に冷却システムと電源システム
の規模が大きくなるので、諦めました。


アンプユニットは大型のケースに収めました。


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電源ユニットは業務用の電源を使用しています。


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パワー測定をしたところ、1295MHz FM 1.5W入力で200W以上の出力を確認しました。


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ハイパワーなので、BARDのパワーメータと大型のダミーロードで測定をしています。
エレメントは1.2GHzで500Wのものを使用しています。


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電流値を見てみると、26Vで18A程度でした。


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これぐらいの電流値ですと、電源ケーブルも5.5SQで十分です。


この1.2GHzリニアアンプは強制空冷で冷却しています。
ヒートシンクに2個のファンとケースに2個のファンで冷却しています。


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電源ユニットも、ファンが2個フル回転していますので、ファンの音はかなり大きく、
少しうるさいかもしれません。


通信に使うわけではないので、問題はありませんが、もう少し大きなファンで風量がある物を
使用した方が良いのかもしれません。

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2010年04月08日

1200MHzパワーアンプ

ハイブリッド合成のパワーアンプの実験を行いました。

2W入力で120W出力を確認しました。

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