2018年05月01日

10GHz帯トランスバーターの修理

10GHzトランスバーターの修理

今回はセブロン電子製のトランスバーターの修理を行いました。

ユーザーの説明では
「受信感度がとても悪くなったので、RX側の初段のデバイスを交換した所、パターンを剥離してしまい、受信感度が悪くなった」という事です。

初段のデバイス「FHX76LP」を見てみると、確かにGNDパターン(スルーホール)が剥離しています。
更にデバイスがハンダの上に浮いてました。

201805-tr10g-1.jpg
RX初段のFETの状態 FHX76LP

201805-tr10g-2.jpg
GNDパターンが無い デバイス全体が浮いている。
これでは正常に動作しない。

これは厄介な修理です。

一度、トランスバーターを分解して、基板を取り出します。
デバイスを外して、クリーニングすると剥離箇所が良く解ります。

201805-tr10g-3.jpg
基板を外し、デバイスを除去しクリーニング 
見事にスルーホールとGNDパターンが剥離

基板の裏から銅線を長めにハンダ付けします。
(軟銅線が良いのですが、今回はスズメッキ線を使いました。)

201805-tr10g-4.jpg

その後、基板表の銅線を1.5mm〜2mm位残して切断します。
裏面はギリギリで切断します。

201805-tr10g-5.jpg

基板の裏に金属を当てて、ハンマーで銅線を潰します。
裏面のハンダの盛り上がりは細かいヤスリで平らにします。

201805-tr10g-6.jpg

表の銅線は盛り上がりが有れば、これもヤスリで仕上げます。

銅線の上に予備ハンダをして、FETをハンダ付けします。

201805-tr10g-7.jpg

FETがショートしていないか確認して、通電して調整して完成です。
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2018年04月27日

24GHz帯トランスバーターの修理依頼

24GHzトランスバーターの修理依頼
マキ電機製の24GHz帯トランスバーターの修理依頼があり、調査してみました。

ユーザー曰く、症状はキャリコンが壊れているという事でした。

しかし、電源を入れてみると、殆どのデバイスに電流が流れていませんでした。

前回の10GHzトランスバーターより深刻です。

原因は想像ですが、
まず、FETが破損して、その影響で電源(レギュレーター)
のショートで過熱して破損、更にコンデンサー関係が液漏れで、パターンショート。
その影響かトランジスタ関係も破損しているようです。

修理はかなり大掛かりになり、極端な話ですが、基板以外の部品は殆ど交換しなければなりません。
(殆どのデバイスが影響を受けているので、交換したほうが確実)

抵抗値の不適切、VRのガタツキ、コンデンサーの不良、等々もありました。

最初から製作したほうが簡単なくらいの故障です。
こうなると、修理ではなくレストア

ここから先に、進めるか相談中です。

201804-tr24g-1.jpg
マキ電機製24GHz帯トランスバーター・ワンボード基板

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電源周り、コンデンサーの液漏れ、この写真のデバイスは全て壊れている。

201804-tr24g-3.jpg
TXの初段、NE3210S01の頭が飛んでいる。

201804-tr24g-4.jpg
78N05レギュレータ コンデンサーの液漏れによりパターンが腐食している。

201804-tr24g-5.jpg
キャリコンの検波ダイオード
設置方向が変?パターンが剥離している。

最終的には、持ち主の判断で、今回は修理は中止になりました。
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2018年04月20日

10GHz帯LNAの修理

10GHz帯LNAの修理

マキ電機製の10GHz帯LNA修理依頼があり、修理しました。
症状は動作しない様です。
(中古で購入した・・との事です)

蓋を開けて中を見ると、改造?修理した様です。

201804-lna10g-1.jpg
修理前の10GHz帯LNA

SGから-40dBm入力してみると、出力も同じで、ゲインは0dBでした。

201804-lna10g-2.jpg
電源部が怪しい

デバイスはFHX35LGとNE3515S02の2段構成です。

回路全体が汚く、電源周りも怪しいので、基板を外して電源周りの部品を交換することにしました。

201804-lna10g-3.jpg
78N05周り 怪しい ケミコンが浮いている

やはり部品を外してみると、パターンが一部剥離していました。

電源のレギュレーターは78N05でしたが、ここは電流を必要としないので
78L05Fに交換、コンデンサーは全てOSコンに交換しました。

201804-lna10g-4.jpg
修理した電源部 一部パターンが剥離していたので修正

これで電源は問題なくなりました。

VRはやはりガタガタなので、交換
チップ抵抗やチップコンデンサーも交換
SMAJコネクターも傷んでいたので交換

201804-lna10g-5.jpg
電源周りを修理した基板

これで、電源関係は正常に動作するようになりました。

再度、ゲインを調べてみると約10dB程度でした。

ドレイン、ゲート電圧を測ると、初段のFHX35LGのゲート電圧が-0.05Vでした。
つまり壊れているので、NE3512S01に交換

201804-lna10g-6.jpg
これで修理終了 
SMAJコネクターは安く修理するために業務用の外し品、性能は良い


再度調整をしてゲインは約30dBになりました。

ここまで、修理時間は約2時間でした。

蓋を閉めると、ゲインが大幅に減少

ICマットと銅箔テープで処理して、ゲインは30dBを確保

最大出力も10dBm出るようになり、ゲイン特性も良好

周波数特性も問題なく、発振もないのでこれで終了です。
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2018年04月19日

10GHz帯トランスバーターの修理

10GHz帯トランスバーターの修理

マキ電機製の10GHz帯トランスバーターの修理依頼があり、修理しました。

症状は送受信できない、キャリコンが動かない等でした。
開けてみると、内部の基板は初期型で古いものでした。

調べてみると、ワンボード基板の78N05と78N08が壊れていました。
早速、交換しても動作しません。
調べていくと、FETがデッドショートしていました。

LOのFETを外して見ると、電源は入りました。

送信すると、またショート。
これもFETを外して、解決しました。

ダイオードミキサーですが、これも壊れていました。

症状から考えると、IF入力1Wの所、10W以上を入れたのだと思います。
それで、ミキサーが壊れ、更にLO、送信側のFETが一気に壊れてショートして、レギュレーターが加熱して破損したと思われます。

LOとRFのFETにはDC8Vが印加されており、規格電圧を遥かにオーバーして使用しています。

オーバーパワーでFETが壊れてショートして、バイアスも0Vになり、次々にFETが壊れていった感じです。

RF側はドレインに抵抗が入っていません。その他のFETもドレインとバイアス抵抗は10オームでした。
FETがショートすると、10オーム抵抗でも、800mAも流れます。
抵抗なしの場合は、完全ショートになり、電源周りが壊れます。

FETはMGF1302とその他は解りませんでした。

修理は、レギュレーターを5Vに交換して、FETを全て交換。
レギュレーターは78N05(300mA)では電流不足なので、78M05に交換しました。

バイアス等の抵抗値を変更、調整VRはへたっていたので、交換、ミキサーダイオードはユーザーが手持ちが有ったようで交換できました。

ここで困ったのが、LOの周波数が8960MHzでIFが1280MHz

これは、ダイオードミキサーの場合、1280MHzの逓倍周波数とRF周波数が一致してしまい、問題が起こります。
水晶が56MHzです。(推奨は55.9MHz IF1296MHz)

これは仕方ないので、IF周波数をずらして調整しました。

このトランスバーターはパワーアンプが無いタイプでしたので、当初の出力は-20dBmでしたが、調整後約10dBmまで改善しました。

RX側も回路定数やデバイスも交換して、-100dBmの信号も余裕で聞こえるようになりました。

但し、この基板は非常に不安定で調整はとても困難でした。
(基板パターンの問題か?)

このメーカーのトランスバーターの同軸配線はコネクターを使わず、直接ハンダ付けなので、一度分解して、コネクターを付けてからでないと、調整が困難です。

(写真は掲載しません、ご了承下さい)
posted by 7L1WQG at 00:00| Comment(0) | トランスバーター

2018年03月15日

430MHz帯直下型プリアンプ

430MHz帯直下型プリアンプ

最近、ある方から430MHz帯直下型プリアンプを入手しました。
イタリアの製品で新品です。

スペックは
ローノイズ、ゲイン20dB、最大500Wまで使用可能
と記載がありました。

測定してみると、ゲインは13dBで発振していました。
壊れているのかと・・・

分解して内部を見てみると、同軸リレーはトヨツーの基板用で
とても500Wは無理なもの、良くても100Wが限界のスペック。

FETは3SK177で一般的な回路で、NFは1以上(1.5以上か?)有ると思われます。

ゲインは回路構成を見てみると、13dB程度で妥当な様です。
(カタログには20dBと記載)

発振の原因は3SK177のバイアス調整不良と、基板の取り回しが悪いためでした。
回路の改造と調整で、まともに使用できるようになりました。

商品は外観の見た目はよく出来ており、スペック表もかなり良いことを書いているのですが、これでは・・・・?
測定機を持たない一般的なアマチュアの方では、チョット感度が悪いなで終わってしまうかも知れません。

今回、敢えて写真は掲載しませんが、この様な製品も有るのですね。
posted by 7L1WQG at 00:00| Comment(0) | プリアンプ・LNA